【認定試験対策】管理会計(CO)10-2.CO-PA:マスタデータ

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概要

収益性分析の主要なマスタである分析対象、特性・値項目、通貨について、解説する。

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カスタマイズ、トランザクションコード

  • KEP8 – 登録: 分析対象
  • KEKK – 割当: 管理領域→分析対象
  • KEKE – 有効化: 収益性分析
  • KEA5 – 更新: 特性
  • KEA6 – 更新: 値項目
  • KEA0 – 更新: 分析対象
  • KECP – コピー: 分析対象

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マスタデータ

組織ユニット:分析対象

収益性分析で定義する組織ユニットは、分析対象のみである。分析対象は、収益性分析で分析・管理する単位であり、多くの会社は子会社含めて1つのみ作成する。

分析対象には、複数の管理領域を割当する。管理領域には会社コードが割当されているため、分析対象には複数の会社コードが紐付く。
※参考:1-1.管理領域、組織ユニット

特性、値項目

収益性分析のデータ(伝票)は、特性と値項目という項目で管理される。最初はとっつきにくいが、わかれば大したことないので、ここで理解しておこう。

特性
(ディメンジョン)
分析の軸となる項目。会社コード、営業部、会計年度、製品や得意先など。
これらの組み合わせを「セグメント」という。
値項目
(メジャー)
金額や数量を扱う項目。分析対象の数値
売上高、売上原価、販売数量など。

例えば、ある製品顧客期間売上レポートを表示する場合、特性:製品顧客(得意先)期間、ごとに値項目:売上を集計して表示している。

DB

伝票番号分析対象管理領域会計期間製品得意先売上高販売数量
PA00001100010001(月)XA001Customer0111011
PA00002100010002(月)XA001Customer0112012
PA00003100010003(月)XA001Customer0113013

レポート

製品顧客1(月)2(月)3(月)12(月)
XA001Customer01110120130XXX
XA001Customer02200210220XXX

特性について(詳細)

特性は、SAP標準でいくつかの項目が予め用意されている。例えば、会社コード、プラント、製品など。また、特性項目を追加することも可能。追加の方法は、次の2パターンである。

  • テーブルを参照した項目
    • SAP内の既存テーブルにある項目を、特性とする。例えば、「品目階層(PRDHA)」など。
  • テーブルを参照しない項目
    • SAPのテーブルにないオリジナルの項目を用意する。

特性の追加は、1つの分析対象につき50項目までである。また、コード体系は「WW001」のように“WW”始まりの4桁or5桁である。

特性値について

特性のうち、区分値を持っているものを特性値という
例えば、輸出区分として[01]国内、[02]海外、といった特性値が設定できる。

値項目について(詳細)

値項目は、特性のようにSAP標準で用意されている項目はない。すべてユーザ独自で定義する必要がある。

コード体系は「VV001」のように“VV”始まりの4桁or5桁である。

通貨

収益性分析で登録される伝票の通貨は、原価ベースなのか、勘定ベースなのかによって異なる。

利用可能な通貨補足
原価ベース分析対象通貨
国内通貨(会社コード通貨)
基本は分析対象通貨のみ。
設定によって国内通貨も使えるが、
データ量が2倍になる。
勘定ベース管理領域通貨
国内通貨(会社コード通貨)
取引通貨
すべての伝票に対して、3つの通貨で
データを保持する。

【認定試験対策】管理会計(CO)シリーズでは、特に断りがない場合、原価ベースの収益性分析を前提に記載する。

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カスタマイズ操作方法

分析対象の登録:KEP8

  1. SPRO>企業構造>定義>管理会計>登録: 分析対象(Tr-Cd:KEP8)を起動する。
  2. 「新規エントリ」を押下し、以下のデータを入力して保存する。
分析対象1000
分析対象名(任意)

管理領域を分析対象に割当:KEKK

  1. SPRO>企業構造>割当>管理会計>割当: 管理領域→分析対象(Tr-Cd:KEKK)を起動する。
  2. 管理領域「1000」に対して、分析対象「1000」を入力して保存する。

分析対象の原価ベースを有効化する:KEKE

  1. SPRO>管理会計>収益性分析>実績値フロー>有効化: 収益性分析(Tr-Cd:KEKE)を起動する。
  2. 分析対象「1000」に対して、原価ベースをONにして保存する。
    ※勘定ベースを有効化する場合は、勘定ベースをONにする。

特性の設定:KEA5

前提条件・要件

今回は、SAP標準で用意されている項目「品目階層(PRDHA)」を特性として設定する。

  1. SPRO>管理会計>収益性分析>構成>分析対象定義>更新: 特性(Tr-Cd:KEA5)を起動する。
  2. 「特性項目の登録」の「特性」欄に「PRDHA(品目階層)」を入力し、「登録/変更」ボタンを押下する。
    • SAP標準で用意されている項目の場合(品目階層はこちら)
      1. 「SAPテーブルから転送」を選択し、Enterを押下する。
      2. 元テーブルに「MARA」、元項目に「PRDHA」を入力して保存する。
    • ユーザ独自の項目を作る場合
      1. 「ユーザ定義」を選択し、「特性」欄にコード値を入力する。
      2. 「値更新なし」を選択して、Enterを押下する。
      3. 値項目のテキスト、データタイプ、長さを入力して保存する。

値項目の設定:KEA6

前提条件・要件

以下の3項目を登録する。

  • [VV001]売上高
  • [VV011]販売数量
  • [VV021]売上原価

  1. SPRO>管理会計>収益性分析>構成>分析対象定義>更新: 値項目(Tr-Cd:KEA6)を起動する。
  2. 「値項目の登録」の「値項目」欄に「VV001」を入力し、「登録/変更」ボタンを押下する。
  3. 詳細情報を入力して、保存する。
    ※「[VV001]売上高」以外も同様に登録する。
値項目テキスト他属性集計
VV001売上高金額SUM(集計)
VV011販売数量数量SUM(集計)
VV021売上原価金額SUM(集計)

特性と値項目の割当:KEA0

特性と値項目の割当、有効化

登録した特性と値項目を分析対象に割当する。

  1. SPRO>管理会計>収益性分析>構成>分析対象定義>更新: 分析対象(Tr-Cd:KEA0)を起動する。
  2. 分析対象「1000」を入力し、「登録」ボタンを押下する。
  3. データ構成>収益性分析タイプ>原価ベース をONにして、保存する。
    ※勘定ベースを利用する場合は、勘定ベースもONにする。
  4. データ構造>「登録」ボタンを押下する。
  5. コピー元から項目を選択し、「<」ボタンを押下して、「データ構造」に配置する。
    →先ほど登録した特性、値項目を、すべて「データ構造」に配置する。
  6. 「有効化」ボタンを押下する。
    →Statusが「有効」になることを確認。

通貨の設定、各設定の有効化

分析対象通貨の設定、および各ステータスの有効化を行う。

  1. 引き続き設定画面の「環境」タブ>クライアント非依存部分>「有効化」ボタンを押下する。
  2. 「属性」タブ>「変更」ボタンを押下する。
  3. 分析対象通貨「JPY」、会計年度バリアント「(会社コードで使っているもの)」を入力して保存する。
    ※参考:財務会計(FI)1-3.会計年度バリアント
  4. 「環境」タブ>クライアント依存部分>「有効化」ボタンを押下する。
    →「環境」タブのクライアント依存非依存「データ構造」タブのステータス分析対象の真下のステータス、すべてが有効化されていることを確認

【参考】クライアント間コピー:KECP

Tr-Cd:KECPにより分析対象のコピーが可能。移行時に利用する。

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テーブル

テーブルID内容説明備考

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