【認定試験対策】財務会計(FI)7-2.自動支払-自動支払処理の設定

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概要

自動支払処理について解説する。機能についての説明が多いため、数回に分けて説明する。2回目は、自動支払処理に関する設定について。

実際に実機を触った方がわかりやすいので、ざっと説明に目を通し、後は実機ベースで理解することをオススメする。

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カスタマイズ、トランザクションコード

  • FBZP – 支払プログラム更新
  • F110 – 自動支払処理

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自動支払処理の設定

自動支払処理の設定(FBZP)

自動支払処理に関する設定は、トランザクションFBZPから行う。各設定のポイントは、以下のとおり。

全会社コード会社コードごとの設定
【主な設定】
支払する会社コードの設定(詳細
支払会社コード支払会社コードに対する設定
【主な設定】
・入金、支払の最低金額
国別支払方法国ごとに支払方法を定義し、支払方法ごとの詳細を設定する
【主な設定】
入金、支払のどちらか
・どの支払方法が可能か:小切手、銀行振込など
・マスタレコードの要件:口座番号必須など
転記時の伝票タイプ
会社コード別支払方法会社コード×支払方法ごとの設定を行う
【主な設定】
・最低支払額と最高支払額:
 ※100万円までは振込、100万円以上は小切手という設定が可能
・銀行グループによる最適化:振込先の銀行に応じて利用する銀行を変える
 ※手数料を抑えるために、振込先と同じ銀行を使う
銀行選択支払会社コードごとに、利用する銀行を設定する
【主な設定】
どの銀行を優先的に利用するか詳細
・銀行口座
・支払可能額
取引銀行利用する銀行の設定
銀行マスタの設定(FI12)が、この画面からもできるようになっている
【主な設定】
・銀行の住所
・銀行口座番号、IBAN
・G/L勘定コード

起算日とは、銀行の入金、出金が行われる日である。

支払会社コードの設定

用語説明

センダ会社コード:取引をする会社コード
支払会社コード:支払を行う会社コード

支払会社コードに別の会社コードを入力することで、取引をした会社コードとは別の会社コードでの支払が可能。たとえば、センダ会社コード「1000」、支払会社コード「2000」とした場合、会社コード「1000」の債務を会社コード「2000」で支払することになる。

取引銀行の決定ロジック(銀行選択の優先順序)

どの取引銀行が使用されるかは、次のロジックで決まる。

  1. 伝票で入力した「取引銀行ID」(支払タブ>取引銀行)
  2. 仕入先マスタに登録されている「取引銀行ID」(会社コードレベル>支払処理)
  3. 会社コード別支払方法の「銀行グループによる最適化」で決まる取引銀行
  4. 銀行選択の「優先順序」

振込手数料について

銀行手数料については、先方負担の場合のみカスタマイを行う。

自社負担or先方負担については、仕入先マスタの手数料負担コード(一般データ>支払処理>手数料負担コード)できまる。

自社負担:別途、まとめて支払う
先方負担:請求書の全額から手数料を差し引いた金額を支払う

カスタマイズについては、自動支払処理の設定画面(FBZP)から以下の起動経路で実施する。

  • メニューバー>編集>会社コード>銀行手数料>銀行手数料
  • メニューバー>編集>会社コード>銀行手数料>勘定設定

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カスタマイズ操作方法

自動支払処理の設定:FBZP

SPRO>債権管理および債務管理>会計トランザクション>銀行支払>自動銀行支払>支払プログラム用の支払方法/銀行選択(FBZP)を選択する。

SAPメニュー>会計管理>財務会計>債務管理>定期処理>支払(F110)を起動し、メニューバー>環境>システム設定更新 から開くことも可能。

全会社コードの設定
  1. 「全会社コード」を選択し、会社コード「1000」を選択する。
  2. 以下のデータを入力し、保存する。
センダ会社コード1000
支払会社コード1000

支払会社コードの設定
  1. 「支払会社コード」を選択し、会社コード「1000」を選択する。
  2. 以下のデータを入力し、保存する。
銀行入金最低額1(JPY)
銀行支払最低額1(JPY)
支払明細通知書書式SAPscript F110_D_AVIS

国別支払方法の設定
  1. 「国別支払方法」を選択する。
  2. 「新規エントリ」ボタンを押下し、以下のデータを入力して保存する。
国コードJP
支払方法1
テキスト売掛金相殺(任意)
支払方法銀行支払
支払方法分類銀行振込
人件費支払方法ON
支払伝票タイプZP[支払記帳]
消込伝票タイプZV[支払決済]

会社コード別支払方法の設定
  1. 「会社コード別支払方法」を選択する。
  2. 「新規エントリ」ボタンを押下し、以下のデータを入力して保存する。
支払会社コード1063
支払方法1[売掛金相殺]
最低支払額1
最高支払額99,999,999,999

銀行選択の設定
  1. 「銀行選択」を選択する。
  2. 会社コード「1000」を選択し、「順序」をダブルクリックする。
  3. 支払方法「1[売掛金相殺]」、通貨「JPY」の銀行IDに、登録した取引銀行「HB01」を入力して保存する。
  4. 「銀行口座」をダブルクリックする。
  5. 「新規エントリ」をクリックし、以下のデータを入力して保存する。
銀行IDHB01
支払方法1[売掛金相殺]
通貨JPY
口座ID1234570
銀行仮勘定AB0002[当座預金- みずほ大阪]
  1. 「支払可能額」をダブルクリックする。
  2. 「新規エントリ」をクリックし、以下のデータを入力して保存する。
取引銀行HB01
口座ID1234570
起算日までの日数999
通貨JPY
支払可能額99,999,999,999

取引銀行の設定

※既存の取引銀行を使用するため、新たな取引銀行の設定はなし。取引銀行の設定方法については、7-1.自動支払-自動支払処理の概要、銀行マスタを参照。

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テーブル

テーブルID内容説明備考
T001会社コード
BNKA銀行マスタ
KNBK銀行口座情報
T012取引銀行
LFA1仕入先マスタ(一般セクション)仕入先マスタの一般データレベルの情報を保持
LFB1仕入先マスタ(会社コード)仕入先マスタの会社コードレベルの情報を保持

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演習問題

※複数回答の設問あり。
※答えはドラッグすると見れる。

以下の文章について、正誤を答えよ。

自動支払処理の設定「全会社コード」では、センダ会社コードを指定しない場合、支払会社コードがセンダ会社コードとみなされる。

A. 正
B. 誤

正解:A

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