【認定試験対策】財務会計(FI)1-3.会計年度バリアント

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概要

会計年度バリアントについて解説する。

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カスタマイズ、トランザクションコード

  • OB29 – 会計年度バリアント更新
  • OB37 – 割当:会社コード -> 会計年度バリアント

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会計年度バリアントについて

バリアント

バリアントは簡単に言うと、変数や初期値を保持したものと理解すればいい。

たとえば、レポート画面の抽出条件を指定したバリアントを保存する。次回以降はバリアントを指定することで抽出条件を一括入力できる。一度バリアントに条件を保存しておけば、抽出条件入力のミスや手間が省ける。また、メンテナンスの簡略化にも繋がる。

SAPではこの「バリアント」が複数種類ある。それぞれ同じように「バリアント」と呼ばれるが、役割が異なる。会話で「バリアント」という言葉出てきた場合は、どのバリアントを指しているか把握すること。

バリアント登録の3ステップ

バリアントは次の3ステップで設定する。覚えなくても仕事に支障はないが、テストには出る。

  1. バリアントの定義
  2. バリアントの値の設定
  3. バリアントの割当

会計年度バリアント

会計年度バリアントは、会計年度について設定を保持したバリアントである。

会社の会計期間に応じて、年度の開始日、終了日を設定する。また、特別会計期間という決算期用の期間を設定する。

伝票を転記する際、転記日付を指定し、この転記日付に対応する会計期間にデータが登録される。たとえば、転記日付をXX年4月1日とした場合は、XX年1期のデータとしてデータが登録される。

また、2月に対応する会計期間は、うるう年に備えて「29日ある」として設定する。

カレンダ年について

次の条件を満たすものを「カレンダ年」という。日本だと4月始まりの3月決算が多いため、あまり使うことはない。テストに出る可能性があるので、覚えていたらラッキーくらいで。

  • 会計年度が1月はじまりの12月締め
  • 毎月、月次処理を行っていること

短期会計期間への対応

会社合併など、通常の会計期間とは異なる年度に対応する方法を解説する。たとえば、ある年の1年を1月から8月とする場合、1月から8月を1年とした会計年度バリアントを作成する。

このように、特定の年度のみ適用する会計年度を年度依存という。逆に通常の会計年度を年度非依存という。

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カスタマイズ操作方法

会計年度バリアントの登録

  1. SPRO>財務会計(新規)>財務会計共通設定(新規)>元帳>会計年度および会計期間>更新会計年度パリアント を選択する。
  2. 「新規エントリ」を押下し、会計年度バリアントの情報を入力する。
    • コード値:任意
    • テキスト:任意
    • 通常会計期間:(通常「12」を設定)
    • 特別会計期間:(通常「4」を設定)
  3. 画面左のペインから「期間」を押下する。
  4. 「新規エントリ」を押下し、各会計期間の日付を入力する。
    • 期間:(実日付に対する期間を入力する。)
    • 年シフト:(前年度の期間となる場合に-1を入力する。通常、1~3月に対して-1を入れる。)

会計年度バリアントを会社コードへ割当する

  1. SPRO>財務会計(新規)>財務会計共通設定(新規)>元帳>会計年度および会計期間>割当: 会社コード→会計年度バリアント を選択する。
  2. 対象の会社コードに対して、利用する会計年度バリアントを指定して保存する。
    ※短期会計期間を利用する場合は、その都度会計年度バリアントを作成し、会社コードに割当する必要がある。

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テーブル

テーブルID内容説明備考
T009会計年度バリアント
T009B会計年度バリアント(期間)
V_001_U会社コード割当 -> 会計年度バリアント

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演習問題

※複数回答の設問あり。
※答えはドラッグすると見れる。

バリアントの登録について、登録のステップが正しいものを選べ。

A. バリアントの値の設定→バリアントの定義→バリアントの割当
B. バリアントの値の設定→バリアントの割当→バリアントの定義
C. バリアントの定義→バリアントの値の設定→バリアントの割当
D. 上記いずれでもない。

正解:C

次の文章の正誤を回答せよ。

会計年度バリアントには、会計期間および特別会計期間が定義されている。

A. 正
B. 誤

正解:A

次の文章の正誤を回答せよ。

会計年度バリアントには、オープンされている会計期間が設定されている。

A. 正
B. 誤

正解:B

コメント

  1. 大塚健市 より:

    下記の演習問題、

    会計年度バリアントには、オープンされているか期間が設定されている。
    A. 正
    B. 誤

    B.誤

    にしている理由はどうしてですか?
    この問題文だけではバリアントで設定すれば”正”にもなりますし、元から設定されているのであれば”誤”にもなります。

    何を参照されて問題を作成されたのかわからないですが、コンサルタント仲間の総意として下記の根拠から問題自体ふさわしくないというのが見解です。

    【根拠】
    https://help.sap.com/docs/SAP_S4HANA_CLOUD/6b39bd1d0e5e4099a5b65d835c29c696/7353d7531a4d424de10000000a174cb4.html

    • ブログをご覧いただきありがとうございます。
      回答が「B.誤」である理由についてですが、会計期間のオープンを設定しているのは会計期間バリアントであり、会計年度バリアントではないためです。
      問題文については、日本語が少しおかしかったので微修正いたしました。
      参考:財務会計(FI)3-4.会計期間バリアント

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