概要
統制勘定について解説する。FIの重要なカスタマイズであり、コンサル業務としても認定試験としても重要なので、しっかり理解してほしい。
カスタマイズ、トランザクションコード
- FS00 – 勘定コードマスタ登録
- XK01 – 仕入先マスタ登録
- FD01 – 得意先マスタ登録
- FB50 – G/L勘定伝票入力
統制勘定
統制勘定について
統制勘定とは、一言でいうと買掛金、売掛金のこと。仕入先(または得意先)を入力して伝票登録すると、買掛金(または売掛金)に自動計上するための仕組み。他サイトのリンクも貼っておくので参考にしてほしい。本ページでは、試験合格に必要な要素にフォーカスする。
※参考:【SAP】3分で理解できる!統制勘定とは?┃ビズドットオンライン
上記ブログで、次の点を理解しておけばいい。
- 総勘定元帳と補助元帳
統制勘定を利用するための3つのルール
- G/L勘定コードマスタで、統制勘定の設定をする
※どの補助元帳で管理するかを指定をする
- 仕入先(得意先)マスタで、自動計上するG/L勘定コード(統制勘定)を指定する
- 伝票登録時、仕入先(得意先)を入力する
※G/L勘定コード(買掛金、売掛金)を直接入力しない
カスタマイズ操作方法
今回は、買掛金勘定を統制勘定として設定する。また、統制勘定を会計伝票から直接転記できないことを確認する。
統制勘定の設定:FS00
※買掛金のG/L勘定コードが未登録の場合は、勘定コードの登録を参照。
- SAPメニュー>会計管理>財務会計>総勘定元帳>マスタレコード>G/L勘定>個別処理>共通 を選択する。
- 買掛金の勘定コードを表示し、「管理データ」タブの統制勘定に「仕入先」を設定して保存する。
統制勘定の制御確認(会計伝票からの直接転記を実行):FB50
- SAPメニュー>会計管理>財務会計>総勘定元帳>伝票入力>G/L勘定伝票入力(Enjoy) を選択する。
- 伝票ヘッダ項目に必要情報を入力する。
- 伝票明細のG/L勘定コードに「D00001(買掛金)」を入力し、Enterを押下する。
- 統制勘定への直接転記ができない旨のエラーを確認する。
テーブル
テーブルID | 内容説明 | 備考 |
---|---|---|
SKA1 | G/L 勘定マスタ | 勘定コード表レベルのデータを保持 |
SKB1 | 勘定コードマスタ (会社コード) | 会社コードレベルのデータを保持 |
SKAT | 勘定コードマスタレコード | 勘定コードのテキスト情報を保持 |
演習問題
※複数回答の設問あり。
※答えはドラッグすると見れる。
統制勘定を使うことによって実現できることは何か。
A. 仕入先を入力して伝票登録することで、買掛金を自動で計上する。
B. 得意先を入力して伝票登録することで、売掛金を自動で計上する。
C. G/L勘定コードマスタに対する変更を、一括で処理できる。
D. G/L勘定コードを登録する際の項目ステータスを制御できる。
正解:AB
FB50にて会計伝票を登録する際、統制勘定を入力して「保存」ボタンを押下するとどうなるか。
A. 会計伝票を登録する
B. ワーニングが発生する
C. エラーが発生する
D. 未転記伝票が保存される
正解:C
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