概要
利益センタは、原価センタに割当する。その他にも利益センタを割当するオブジェクトは色々ある。本記事では、利益センタの割当について解説する。
カスタマイズ、トランザクションコード
- 1KE4 – 割当概要(利益センタ会計: 割当モニタ)
- FAGL3KEH – 割当: デフォルト利益センタを勘定へ
- 3KEH – 選択: 追加貸借対照表勘定と損益勘定
利益センタの割当
利益センタの割当について
原価センタなど、利益センタは各マスタに割当して利用する。
用途としては、各マスタから利益センタを誘導することがメイン。例えば、会計伝票登録時に原価センタを入力すると、原価センタに割当された利益センタが誘導される。

利益センタは、様々なマスタに割当することが可能。主な割当対象は次のとおり。
- 指図(製造指図、内部指図)
- WBS要素
- 原価センタ
- 原価対象
- 品目
- 受注伝票
CO-OM対象(原価センタ、内部指図、プロジェクト、業務プロセス)
原価センタ、内部指図、プロジェクト、業務プロセスに利益センタを割当できる。これらは間接費管理(CO-OM)で利用されるコストコレクタであり、CO-OM対象と記載されることもある。費用を溜める箱に利益センタを紐付けることで、費用と利益センタが結びつく。
固定資産
固定資産(資産マスタ)には、利益センタを直接割当することはできない。そのため、資産マスタに原価センタを割当し、原価センタに割当されている利益センタが間接的に紐づく。例えば、固定資産の取得時は、固定資産から原価センタ、原価センタから利益センタと辿って利益センタが決まる。
また、資産マスタには内部指図を割当できるが、内部指図にも利益センタが割当されている。この内部指図の利益センタと、原価センタの利益センタが異なっていると、伝票登録時によからぬ動きをすることがあるので同じ利益センタとなるようにすること。
品目
品目マスタに利益センタを割当する。このとき品目×プラントごとに、利益センタを割当する。割当は、品目マスタの「販売: 一般/プラント」ビューか「プラント Data/保管2」ビュー、「原価計算1」ビューのいずれかで設定する。
また、受注伝票、製造指図の登録時、品目に割当した利益センタが受注伝票、製造指図の利益センタとして誘導される。
受注伝票
先述のとおり、受注伝票には品目マスタの利益センタが誘導される。なお、受注伝票の利益センタは、明細ごとに指定する。
また、受注伝票の利益センタは品目による誘導以外にも指定方法がある。その一つが代入である。受注伝票登録時に、受注伝票の内容に応じて利益センタを決定する。品目よりも細かい粒度で利益センタを決めたい場合に利用する。代入の詳細については、財務会計(FI)11-2.チェック、代入を参照。
なお、もっと細かく利益センタを決めたい場合は、Exitにより利益センタを誘導することもある。
割当モニタ
利益センタの割当状況が確認できる機能。用途としては、主に次の2パターン。
- 特定の利益センタが割当されているマスタを調べる
- 利益センタが割当されていない(未割当)マスタを調べる
ここでいうマスタとは、原価センタ、指図、受注明細、品目など、利益センタを割当するオブジェクトのこと。これら利益センタを割当する可能性があるマスタを一通りチェックできる。また、照会だけでなく利益センタの割当(各マスタの更新)が可能。
【トランザクションコード】
- SAPメニュー>会計管理>財務会計>総勘定元帳>マスタレコード>利益センタ>現在の設定>割当概要(Tr-Cd:1KE4)
- SPRO>財務会計>総勘定元帳>マスタデータ>利益センタ>利益センタへの勘定割当オブジェクトの割当>チェック: 割当(Tr-Cd:1KE4)
カスタマイズ操作方法
※今回はなし
テーブル
テーブルID | 内容説明 | 備考 |
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