【認定試験対策】財務会計(FI)10-6.固定資産-資産振替-

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概要

固定資産の取引について。続いては固定資産の振替について解説する。

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カスタマイズ、トランザクションコード

  • OATB – 割当: ローカル→システム間償却領域
  • ABUMN – 会社コード内の振替
  • ABT1N – 資産振替(関連会社間)

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資産振替

資産振替とは、資産Aの金額を資産Bに移すこと。振替元、振替先の会社コードが同じ場合、会社コード内振替という。会社コードが異なる場合は、会社コードを跨いだ振替(会社コード間振替)という。

振替バリアント、関係タイプ、振替方法

資産振替において理解しておくべき項目「振替バリアント」、「関係タイプ」、「振替方法」について解説する。標準の振替バリアント[1]総額法では、以下のような設定になっている。まずは、ここで設定画面のイメージを掴んでいただきたい。

振替バリアント

振替バリアントは、関係タイプごとの振替方法や、振替に使用する取引タイプをまとめたものである。振替バリアント:関係タイプの紐づきは、1:Nである。

会社内コード内振替ではこの取引タイプ、会社コード間振替ではこの取引タイプ、といった設定をする。資産振替の登録画面では、取引タイプを直接入力するのではなく、振替バリアントを入力する。

関係タイプ

関係タイプは、振替方法や、振替に使用する取引タイプをまとめたものである。資産振替の登録時は手入力するのではなく、振替元、振替先の会社コードから自動的に判別される。

  • 振替元と振替先が違う会社コード:会社コード内振替
     →関係タイプ:01
  • 振替元と振替先が同じ会社コード:会社コード内振替
     →関係タイプ:02

振替方法

振替方法は、振替先の資産の取得金額を決めている。

振替方法振替先の取得金額
総額法振替元の取得金額、減価償却累計額をそのまま振替先に引き継ぐ。
正味額法振替元の帳簿価額を、振替先の取得価額とする。
新評価方法市場価格を調べて、それを取得価額とする。

会社コード内の振替

会社コード内の資産振替では、以下のようなパターンを想定している。

  • 誤った資産クラスで資産マスタの登録、および取得転記をしたので、正しい資産クラスで再登録したい
  • 資産を分割したい
  • 資産の一部を移動したい

資産の振替では、以下3つの処理をまとめて行う。

  • 振替元:除却
  • 振替先:資産マスタの登録、取得
        ※既存の資産マスタを利用することも可能

また、会社コード内の振替では、標準の振替バリアント「4」が初期値として提案されることを押さえておこう。

会社コードを跨いだ振替(会社コード間の振替)

会社コードを跨いだ振替についても、基本は会社コード内の振替と同じである。ただし、以下の点に注意が必要である。

会社間償却領域(システム間償却領域)

会社コードには償却表が割当されているが、償却表には償却領域が割当されている。会社コード間で振替する場合は、償却表が異なる可能性がある。つまり、償却表内の償却領域も異なる可能性がある。

そのため、資産振替の前に償却領域の紐付けをしておく必要がある。これを会社間償却領域という。

【カスタマイズ】
SPRO>財務会計>固定資産管理>取引>資産振替(関連会社間)>自動資産振替(関連会社間)>定義: システム間償却領域

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カスタマイズ操作方法

会社コード内で資産を振り替える:ABUMN

前提・業務想定

振替元資産は以下とする。資産マスタの登録、および取得取引は転記済みとする。
・資産テキスト:社用車
・取得日付:2000/4/1
・取得価額:10,000

振替先資産は以下とする。資産マスタの登録のみ実施済みとする。
・資産テキスト:車両運搬具

  1. 資産エクスプローラ(Tr-Cd:AW01N)で社用車、車両運搬具の状況を確認する。
    →取得価額が社用車は10,000、車両運搬具は0となっていることを確認する。
  2. SAPメニュー>財務会計>固定資産管理>記帳>振替>会社コード内の振替(Tr-Cd:ABUMN)を起動する。
  3. 以下のデータを入力し、Enterを押下する。
資産(社用車の資産番号)
伝票日付2000/4/1
転記日付2000/4/1
資産日付2000/4/1
既存の資産(ON)(車両運搬具の資産番号)
  1. 保存(転記)する。
  2. 伝票照会(Tr-Cd:FB03)などで、登録された伝票を照会する。
    固定資産/固定資産 の仕訳が登録されていることを確認する。
  3. 資産エクスプローラ(Tr-Cd:AW01N)で社用車、車両運搬具の状況を確認する。
    →取得価額が社用車は0車両運搬具は10,000となっていることを確認する。

会社コードを跨いで資産を振り返る:ABT1N

会社コード間振替については、会社コード内振替とほぼ同じ操作のため、トランザクションコードを紹介するに留める。

【起動経路】
SAPメニュー>財務会計>固定資産管理>記帳>振替>資産振替(関連会社間)(Tr-Cd:ABT1N)

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テーブル

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演習問題

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