概要
前回に引き続き会計伝票について解説する。本ページでは伝票ヘッダ・明細についてのまとめ、および注意点について解説する。伝票ヘッダと明細の基本を理解していない場合は、まず財務会計(FI)3-1.会計伝票-伝票タイプ、財務会計(FI)3-2.会計伝票-転記キーを確認してほしい。
カスタマイズ、トランザクションコード
- FBN1 – 会計伝票番号範囲
- OBA7 – 伝票タイプ定義
- OB41 – 定義: 転記キー
- FS00 – 勘定コード 共通
伝票ヘッダ・明細に関するカスタマイズ
カスタマイズのまとめ
伝票に関するカスタマイズを簡単にまとめた。これまでの振り返りに使ってほしい。
※クリックして拡大表示
転記できる勘定の決まり方
会計伝票に転記できる勘定タイプは、伝票タイプと転記キーによって決まる。伝票タイプでは転記できる勘定タイプが複数決まるが、転記キーは唯一に定まる。この辺の微妙な違いを理解できると、各カスタマイズの役割が腹落ちする。
テーブル
テーブルID | 内容説明 | 備考 |
---|---|---|
T003 | 伝票タイプ | |
BKPF | 会計伝票ヘッダ | 会計伝票のヘッダデータ。 S/4以降はACDOCAのテーブルに統合されている。 |
BSEG | 会計伝票明細 | 会計伝票の明細データ。 S/4以降はACDOCAのテーブルに統合されている。 |
SKA1 | G/L 勘定マスタ | 勘定コード表レベルのデータを保持 |
SKB1 | 勘定コードマスタ (会社コード) | 会社コードレベルのデータを保持 |
演習問題
※複数回答の設問あり。
※答えはドラッグすると見れる。
伝票明細の項目ステータスについて、転記キーでは非表示、G/L勘定コードに登録した項目ステータスグループでは必須入力に設定した場合、どうなるか。
A. 伝票登録時、該当項目が非表示になる。
B. 伝票登録時、該当伝票が必須入力になる。
C. 伝票登録時、エラーが発生する。
D. 伝票登録時、ワーニングが発生する。
正解:C
コメント
初めまして、いつも参考にさせていただいております。
コメント大変失礼いたします。
自分の理解不足で大変恐縮なのですが、問題の解答がどうしてそうなるのか教えていただきたいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
項目ステータスの制御について、非表示と必須入力は共存できない(非表示の項目に対して入力できない)ため、伝票登録時にエラーとなります。
なお、演習問題の解説一覧はこちらにありますので、よろしければご参考ください。
https://note.com/sap_sala_macho/n/nfa00b7c959f3
また、項目ステータスについてはこちらで説明しています。
財務会計(FI)3-2.会計伝票-転記キー、項目ステータスグループ
https://sap-consul-dojo.com/fi-3-2-journal-posting-key/