概要
決算期における処理のひとつ、評価調整(値調整)について解説する。
ただし、試験における重要性が低いため、ざっくり説明して需要があれば追加で詳細を記載する。
カスタマイズ、トランザクションコード
- F107 – 追加評価
- S_ALR_87002693 – 累積償却キーの更新
- OBB0 – 定義: 勘定
評価調整(値調整)
評価調整とは
貸倒引当金を計上するための処理。手入力する方法(値個別調整)と、自動入力する方法(均一レート値調整)がある。
個別値調整
特殊仕訳を使用して、貸倒引当金を計上する。貸倒引当金としていくら計上するのか、その際にどの勘定を使用するのかをすべてマニュアルで入力する。
均一レート値調整:F107
自動で貸倒引当金を登録する方法。貸倒引当金としていくら計上するのか、その際に使用する勘定コードをカスタマイズで決めておく。つまり、計上金額も使用する勘定コードもすべて自動で決まる。
【トランザクションコード】
SAPメニュー>会計管理>財務会計>債権>定期処理>決算処理>評価>追加評価(Tr-Cd:F107)
カスタマイズは以下の評価調整キー、均一レート値調整が必要。
評価調整キー:S_ALR_87002693
貸倒引当金として計上する金額を決めるマスタ。
【トランザクションコード】
S_ALR_87002693 – 累積償却キーの更新
評価調整キーは、得意先マスタに割当する。
得意先マスタ>会社コードレベル>「勘定コード管理」タブ>価格調整
※S/4では、得意先マスタ>会社コードレベル>「得意先: 口座管理」タブ>評価調整
貸倒引当金の勘定コードの設定:OBB0
均一レート値調整は財務諸表を出力するために行うので、外貨評価と同様、補助元帳の金額は計上しない。そのため、調整勘定を使用して総勘定元帳に計上する。調整勘定の登録は、次のトランザクションコードで行う。
【トランザクションコード】
SPRO>財務会計>総勘定元帳>定期処理>評価>長期債権、債務および引当金の割引>定義: 勘定(Tr-Cd:OBB0)
→内部処理キー「B03(均一レート値調整)」をダブルクリックして設定する。
カスタマイズ操作方法
テーブル
テーブルID | 内容説明 | 備考 |
---|---|---|
– | – | – |
演習問題
※複数回答の設問あり。
※答えはドラッグすると見れる。
次の文章について、正誤を答えよ。
均一レート値調整(Tr-Cd:F107)の実行画面おいて、IDは任意の番号でよい。
A. 正
B. 誤
正解:A
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