【認定試験対策】財務会計(FI)4-6.税コード

概要

税コード、および税コードを用いた消費税の自動計算について解説する。

税コードは、消費税を自動算出するための機能。主に、仮受消費税（得意先に請求する消費税）と仮払消費税（仕入先から請求される消費税）の計算に利用される。その他、源泉徴収税の自動計算にも利用できる。

税コードマスタには、以下の情報を保持している。伝票入力時に税コードを入力することで、税額を自動計算する。

伝票入力時の税額チェックについて

伝票入力時、税額を手入力できるが、手入力された税額が自動計算された税額と異なる場合、エラーメッセージまたはワーニングが表示される。

税コードのカスタマイズ（税コード>詳細）の「確認ID」がONの場合はエラーメッセージが表示され、OFFの場合はワーニングが表示される。

税コードを用いて消費税を自動入力するには、G/L勘定マスタの税カテゴリで「<：仮払消費税勘定」もしくは「>：仮受消費税勘定」を設定する必要がある。また、税額の計算元となる勘定については、どの税コードが使用できるかを指定しておく。この設定が噛み合っていないと伝票入力時のチェックでエラーとなる。

税カテゴリ	名称	備考
” “(空白)	–	税カテゴリが空白の場合、税コードの入力不可。銀行勘定など。
<	仮払消費税勘定	G/L勘定が仮払消費税である場合に入力する。
>	仮受消費税勘定	G/L勘定が仮受消費税である場合に入力する。
–	仮払消費税のみ	仮払消費税の税コードが入力可能。費用勘定など。
+	仮受消費税のみ	仮受消費税の税コードが入力可能。収益勘定など。
*	全消費税	全ての税コードが入力可能。任意の税コードを入力する場合に利用。また、”-“と”+”で分ける運用をしない場合、”*”のみで管理することもある。
XX(任意2桁)	(任意)	SAP標準以外に税カテゴリを追加することが可能。

消費税明細は税コードから自動登録される。必要に応じて伝票ヘッダの「税額計算」フラグを設定することで、自動で税額を計算してくれる。

今回は、消費税率が20%になったと仮定して、仮受消費税20%の税コードを登録する。また、登録した税コードを利用して得意先請求書を登録して、税コードの設定を確認する。

テキスト	仮受消費税 20%
税タイプ	A（仮受消費税）

「税コード変更：税率」画面が表示されるので、「仮受消費税、MWS」の税率(%)に「20」を入力する。
税勘定を割り当てるため、「税勘定」ボタン（F8）を押下する。
勘定コード表に「JP01」を入力し、Enterを押下する。
内部処理MWSの勘定コードに仮受消費税(※)を入力し、保存する。
(※)仮受消費税用の勘定コードが登録されていない場合は、財務会計(FI)2-1.G/L勘定（総勘定元帳勘定）を参考に登録すること。

登録した税コードが、要件を満たす設定となっているか確認する。

テーブルID	内容説明	備考
T005	国コード
T007A	税キー	税コードを保持
A003	税分類	税コードと条件レコードの紐づきを保持
KONP	条件（明細）	税率を保持。条件レコードと税率の紐づきを保持。 A003から条件レコードを取得し、条件レコードをキーにKONPを検索する。
T030K	税勘定設定	税コードと税勘定の紐づきを保持
SKB1	勘定コードマスタ（会社コード）	税カテゴリ（MWSKZ）にG/L勘定マスタの登録値が入る。

※複数回答の設問あり。
※答えはドラッグすると見れる。

次の文章の正誤を回答せよ。

税コードを用いて仮払消費税、仮受消費税を自動計算できる。

A. 正
B. 誤

正解：A