概要
決算期における処理のひとつ、債権と債務の再グループ化について解説する。
ただし、試験における重要性が低いため、ざっくり説明して需要があれば追加で詳細を記載する。
カスタマイズ、トランザクションコード
- OBBU – 定義: 売掛金/買掛金再グループ化のソート方法/調整勘定
- OBBW – 定義: 変更統制勘定の調整勘
- FAGLF101 – ソート/再分類
債権と債務の再グループ化
再グループ化とは
買掛金や売掛金の金額を、財務諸表上の異なる場所に表示するための決算処理である。使用例を見てもらうと理解しやすい。
【使用例】
- 支払期日までの残存年数に応じて表示場所を変える(短期借入金、長期借入金など)
- 得意先、仕入先ごとの残高(借方残高なのか、貸方残高なのか)に応じて債権、債務表示場所を変える
- グループ会社間の債権債務を相殺して表示する
- 統制勘定を期中に変更したことによって、財務諸表上の異なる場所に表示する
【トランザクションコード】
SAPメニュー>会計管理>財務会計>債権管理>定期処理>決算処理>再グループ化>ソート/再分類(新)(Tr-Cd:FAGLF101)
※「組替」は「再分類」となっている場合あり
【カスタマイズ】
SPRO>総勘定元帳>定期処理>組替>債権および債務の転送/ソート>定義: 売掛金/買掛金再グループ化のソート方法/調整勘定(Tr-Cd:OBBU)
※「組替」は「再分類」となっている場合あり
統制勘定を変更した場合の対応
債権と債務の再グループ化の注意点として、統制勘定を変更した場合、既に記載されているデータは旧統制勘定のままになっている。
そのため、残高の振替が必要になる。
(新統制勘定の)売掛金調整 / (旧統制勘定の)売掛金調整
ここで使用する勘定コードの設定は、以下で行う。
【カスタマイズ】
SPRO>総勘定元帳>定期処理>組替>債権および債務の転送/ソート>定義: 変更統制勘定の調整勘定(Tr-Cd:OBBW)
※「組替」は「再分類」となっている場合あり
カスタマイズ操作方法
テーブル
テーブルID | 内容説明 | 備考 |
---|---|---|
– | – | – |
演習問題
※複数回答の設問あり。
※答えはドラッグすると見れる。
次の文章について、正誤を答えよ。
期中(会計年度の途中)に、得意先、仕入先マスタの統制勘定を変更することはできない。
A. 正
B. 誤
正解:B
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