概要
統計キー数値について解説する。
統計キー数値の利用、トランザクションデータの登録については、以下を参照。
カスタマイズ、トランザクションコード
- KK01 – 統計キー数値登録
- KK02 – 統計キー数値変更
- KK03 – 統計キー数値照会
- KK03DEL – 統計キー数値削除
- KAK2 – 統計キー数値変更(一括)
- KAK3 – 統計キー数値照会(一括)
- KBH1 – 統計キー数値グループ登録
- KBH2 – 統計キー数値グループ変更
- KBH3 – 統計キー数値グループ照会
統計キー数値
統計キー数値
統計キー数値は、配賦基準値を登録するための箱である。例えば、人件費を人数で按分する際の「人数」にあたる。その他、面積や時間など、様々な単位で統計キー数値を登録できる。
上の例では、工場共通の経費(光熱費)を、工場内の面積比で各原価センタに割当するイメージである。統計キー数値マスタ「工場面積」を登録しておき、原価センタAの面積を「200(㎡)」、原価センタBの面積を「300(㎡)」と登録する。そして、工場共通の経費を統計キー数値「工場面積」(200:300)で按分するわけである。
配賦処理の詳細については、3-2.付替・配賦、もしくは付替・配賦:KSU1、KSV1、3KE1、4KE1、KEU1を参照。
統計キー数値のマスタ(コードや単位を管理)とトランザクションデータ(配賦基準値)はそれぞれ別のデータであるため、混同しないように注意。会話で「統計キー数値」と出てきた、マスタなのかトランなのか意識して話そう。本記事ではなるべく「マスタ」「トラン」と明記する。
また、統計キー数値トランデータには、計画値と実績値がある。こちらもよく混同されるので、どちらの話であるか注意しよう。
設定項目
統計キー数値マスタの主な設定項目は、以下のとおり。
統計キー数値単位 | 配賦で使用する数量単位を指定 |
キー数値カテゴリ | 固定値、合計値 のいずれかを指定(後述) -固定値:月ごとの変更がほとんどないもの。専有面積、従業員数など。 -合計値:月ごとの変更が多いもの。稼働時間、生産量など。 |
キー数値カテゴリ
キー数値カテゴリは、統計キー数値マスタの更新頻度を設定していると捉えて良い。統計キー数値トランデータの入力オペレーションに影響する。
固定値は、月ごとの変更がほとんどないもの(占有面積、従業員数など)を想定している。そのため、年度に入力した数値が各期間にコピーされる。合計値は、月ごとの変更が多いもの(稼働時間、生産量など)を想定している。そのため、年度に入力した数値が各期間に按分される。
時間依存性について
時間依存とは、履歴管理されているということ。原価センタマスタなどとは異なり、統計キー数値マスタには時間依存性はない。
※時間依存性のイメージは、原価センタを参照。
統計キー数値グループ
原価センタグループと同じく、統計キー数値マスタをグルーピングしたもの。こちらも統計キー数値グループの中に統計キー数値グループを持てる。つまり、階層構造を持っている。
また、統計キー数値グループのテーブルも原価センタグループと同じ構造をしている。詳細は原価センタグループ、利益センタグループ、原価要素グループのテーブルを教えて下さいを参照。
統計キー数値グループのバックアップ
統計キー数値グループには時間依存性がない。その代わり、接尾語という方法が用意されている。接尾語は、既存の統計キー数値グループに 「.」+Max4文字 を付与して階層ごとコピーする手法である。これによりグループのバックアップ機能としている。
※参考:原価センタグループのバックアップ
カスタマイズ操作方法
統計キー数値マスタの登録:KK01
- SAPメニュー>会計管理>管理会計>原価センタ会計>マスタデータ>統計キー数値>個別処理>登録(Tr-Cd:KK01)を起動する。
- 管理領域「1000」を入力し、Enterを押下する。
- 統計キー数値「KH01」を入力し、Enterを押下する。
- 以下のデータを入力し、保存する。
名称 | 工場稼働時間 |
測定単位 | [H]時間 |
キー数値カテゴリ | 合計値 |
統計キー数値グループの登録:KBH1
登録の操作方法は、原価センタグループと同じ。
【起動経路】
SAPメニュー>会計管理>管理会計>原価センタ会計>マスタデータ>統計キー数値グループ>登録(Tr-Cd:KBH1)
テーブル
テーブルID | 内容説明 | 備考 |
---|---|---|
TKA03 | 統計キー数値 | 統計キー数値マスタデータを保持。 |
SETHEADER | セットヘッダとディレクトリ | グループの基本情報ほ保持、SETHEADERTにグループのテキスト情報を保持 |
SETNODE | セットの下位レベルセット | グループの中にグループがある場合は、SETNODEで子グループの情報を保持 |
SETLEAF | セット値 | 末端のマスタを保持 |
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