「開発経験はそれなりに積んでいるけど、コンサルへの道が見えない」
「どうやってコンサルになったらいいの?」
SAPに限らず、システム業界ではエンジニア→コンサルというキャリアステップが主流です。
エンジニア経験は重要ですが、エンジニアとして長く続け過ぎるとコンサルへとステップアップする機会を失いかねません。
エンジニアとして生きる方は問題ありませんが、将来コンサルとして働こうと考えている方は、どうやってコンサルになるのか、そのゴールを見据えたうえで、今のエンジニアを務めましょう。
■対象者
・開発経験4年以上の人 ←こちらの方がメイン
・SAP業界(IT業界)に従事する業界歴1~3年の人(参考程度にどうぞ)
■この記事で理解できること
・コンサルになるために、やるべきことがわかる
・コンサルになるまでのキャリアステップがわかる
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結論:”上流工程に携われる会社” に入社すること
まず結論から話すと、開発経験のある方がコンサルになるには、上流工程に携われる会社に入社することです。
※上流工程は、要件定義フェーズと捉えてください。
現職が上流工程から参画させてもらえるのであれば、そのままの会社で頑張ればよいですし、そうでなければ転職を検討した方がよいでしょう。
では、具体的に説明しましょう。
コンサルになるまでの流れ
まずコンサルになるまでのキャリアステップについて理解しましょう。
最初は誰でもコンサル未経験です。
多くの人は開発・エンジニア(SE)からキャリアをスタートします。
そして、SEとして案件を受けながら実績と信用、スキルを身につけると、コンサルへのチャンスが巡ってきます。
「SAPに詳しくなってきたね、次はコンサルの案件やってみない?」という感じです。
そして、上流工程にお手伝いとして参画することから、コンサルキャリアが始まります。
つまり、先輩コンサルについていく形でコンサル見習いとしてアサインされるのです。
最初は、要件定義の議事録とりやカスタマイズの手伝い、設計書を書く、といった簡単な実務をしながらスキルを身に着けていきます。
これを繰り返して、SAPに詳しくなり、顧客業務に詳しくなり、一人前のコンサルになっていきます。
突然コンサルになるのではなく、見習いから徐々に独り立ちしていくわけですね。
重要なのは “上流工程に携われる会社” なのか
上記のとおり、コンサルになるには本人のスキルはもちろんのこと、上流工程に携われる会社であることが重要です。
上流工程は、下流工程に比べて業務難度が高く、高単価であり、一次請け企業に近い会社が行います。
三次請け企業など、間に複数の会社が入っている場合は、上流工程に携われる可能性が下ります。
もし、あなたが開発力があるにも関わらず、コンサルとしてアサインされないのであれば、所属している会社が影響しているかもしれません。
上流工程に携われる会社かどうかは、先輩社員を見ればわかります。
先輩社員が上流工程から参画できていれば、いずれあなたも同じように上流から参画できるでしょうし、そういう人が少なければチャンスは少ないでしょう。
コンサルになれるチャンスが低いということがわかれば、早めに転職した方がよいと判断できます。
転職先の条件、コンサルを育成する企業
では、転職を検討する場合、どういった会社を選べばよいでしょうか。
これまでに説明したとおり、上流工程から携われる会社になります。
具体的には 一次請け企業になりやすい会社=大企業 の方が、上流にアサインされる可能性が高いでしょう。
もちろん、中小企業の二次請け企業であっても上流からアサインされる可能性はあります。
こういった情報は、会社の募集要項に書いてありますし、転職エージェントや採用面接で聞けば答えてもらえますので、判断に迷うことは少ないでしょう。
上記が最低条件になりますが、さらに会社を選定するのであれば、以下の点を参考にしてください。
- 大企業(一次請け企業)のポイント
- 中小に比べると若干、高収入
- ゆくゆくはプロジェクトリーダーやPMOになる人が多い
- 社内ノウハウが充実している(※)
- 中小企業(二次請け企業)のポイント
- 入社のハードルが低め
- (余計な管理業務がないため)技術・スキル、コンサル業務に注力できる
(※)プロジェクトにアサインされれば、アサインされた先でノウハウを持っている人がいるので、社内ノウハウがなくても大きく困ることはありません。
転職以外にやるべきこと
上流に携われる会社に入れば、すべてOKというわけではありません。
少しでも早くコンサルになるために、やるべきことがあります。
コンサルとしてのスキルを磨く
まずは、少しでも早くコンサルになるために、コンサルに必要なスキルを磨くことです。
具体的には、次の行動がよいです。
- とにかくSAP標準機能、カスタマイズを触る(アドオンではないです)
- SAP認定試験の取得
- SAPトレーニング(アカデミー受講)を申し出る
コンサルとしてアサインされるには、実務経験が重要ですが、その実務経験がないうちは証明できるものがありません。
なので、認定試験を取ることで「これくらいの知識はありますよ」と言えるものを用意するわけです。
目標として設定しやすいのもポイントです。
SAP認定試験の勉強するには
また、SAPが提供するアカデミーを受講したいと申し出るのもアリだと思います。
アカデミーは100万を超えますし、時間も1月まるまる使います。
なかなか受けることはできませんが、勉強しながらお金がもらえる特権ですので、チャンスがあれば是非受講しましょう。
コンサルになりたいと相談、アピールする
また、上司、営業に相談すること、アピールし続けることも大切です。
そもそも定期的にコミュニケーションを取っていくことは、非常に重要なのです。
コミュニケーションを取っていれば、こちらの思いに対する期待値が推し測れます。
「コンサルになりたい」と伝えた場合、積極的なのか消極的なのか、反応を見ればわかりますよね。
あなたが会社から何を期待されているのか、あなたの期待とマッチしているのか、あなたの希望が通りそうなのか、わかることが重要なのです。
また、「コンサルになりたい、上流に携わりたい」アピールし続けることも大切です。
コンサルになるチャンスは、案件の状況にもよりますからタイミングに影響されます。
すぐになれるものでもありませんから、常日頃から上司や営業に意識させておくのです。
人は都合よく解釈するので、言わなくなると「あれ、もういいのかな?気が変わったのかな?」と思われてしまいます。
まとめ
いかがでしたか。
エンジニアからコンサルになるには、エンジニアとしてスキルと実績を積み重ね、コンサル見習いを経て一人前のコンサルへとキャリアアップしていきます。
コンサルの取っ掛かりであるコンサル見習いには、本人のスキルよりも「上流工程に携われる会社であるか」が重要です。
今後のキャリアと照らし合わせて、今の会社が合っているのか、どの会社を選べばいいのか、考えていきましょう。
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