概要
活動タイプについて解説する。
カスタマイズ、トランザクションコード
- KL01 – 活動タイプ登録
- KL02 – 活動タイプ変更
- KL03 – 活動タイプ照会
- KL04 – 活動タイプ削除
- KL13 – 活動タイプ照会(一括)
- KL14 – 活動タイプ削除(一括)
- KLH1 – 活動タイプグループ登録
- KLH2 – 活動タイプグループ変更
- KLH3 – 活動タイプグループ照会
活動タイプ
活動タイプ
活動の種類を表す。製造、販売、研究、など。主に変動費を計算するために利用する。
例えば、車の製造において、組立作業にかかる人件費を考えてみよう。組立の作業員の時給が2,500円として、組立作業に8時間かかったとする。このとき、SAPに「活動タイプ「組立作業」が8時間」と入力すると、労務費20,000円を自動計上してくれる。
ここで時給2,500円を活動単価、作業時間8時間を活動数量、という。SAPには、活動単価、活動数量を入力すると、労務費が登録されるわけだ。
ここでひとつ押さえておくべきは、活動タイプと原価要素が紐付いているということ。つまり、活動タイプは、組立作業=労務費という紐付けをするマスタと捉えられる。
なお、活動タイプが関係するトランザクションとして、活動配分がある。活動タイプの作業時間に応じて、費用を原価センタに配賦する機能である。後に解説が出てくるため、頭の片隅においておこう。
- 内部活動配分:活動数量と原価が、自動or手動で、センダとレシーバに登録する
- 直接活動配分:配分する数量を手入力する
設定項目
活動タイプマスタの主な設定項目は、以下のとおり。
基本データ | |
活動単位 | 活動タイプの計上単位。例:作業時間の場合「[H]時間」を選択 |
原価センタカテゴリ | 該当活動タイプを使って費用計上できる原価センタを制御する。(後述) |
初期配分値 | |
活動タイプカテゴリ | 活動タイプに実績計上させるのか、活動単価配分するか。以下から選択。 ※実機上「マニュアル入力」「手入力」など文字揺れがあるが同じ意味 1:マニュアル入力、マニュアル配分 2:間接決定 – 間接配分 3:手入力、間接配賦 4:マニュアル入力、配分不可 |
配分原価要素 | 費用計上する原価要素 |
原価センタカテゴリ
原価センタカテゴリは、費用計上できる原価センタを制御する。例えば、「[1]製造」を入力すると、原価センタカテゴリに[1]製造をもつ原価センタのみ、該当活動タイプを使って費用計上できる、といった挙動になる。
時間依存性について
時間依存とは、履歴管理されているということ。活動タイプは、マスタが履歴管理されており「時間依存性がある」という言い方をする。
※時間依存性のイメージは、原価センタを参照。
活動タイプグループ
原価センタグループと同じく、活動タイプをグルーピングしたもの。こちらも活動タイプグループの中に活動タイプグループを持てる。つまり、階層構造を持っている。
また、活動タイプグループのテーブルも原価センタグループと同じ構造をしている。詳細は原価センタグループ、利益センタグループ、原価要素グループのテーブルを教えて下さいを参照。
活動タイプグループのバックアップ
活動タイプグループには時間依存性がない。その代わり、接尾語という方法が用意されている。接尾語は、既存の活動タイプグループに 「.」+Max4文字 を付与して階層ごとコピーする手法である。これによりグループのバックアップ機能としている。
※参考:原価センタグループのバックアップ
カスタマイズ操作方法
活動タイプの登録:KL01
- SAPメニュー>会計管理>管理会計>原価センタ会計>マスタデータ>活動タイプ>登録(Tr-Cd:KL01)
- 管理領域「1000」を入力し、Enterを押下する。
- 原価センタ「AT001」、有効開始日「2000/1/1」~「9999/12/31」を入力し、Enterを押下する。
- 以下のデータを入力し、保存する。
名称、テキスト | 組立労務費 |
基本データ | |
活動単位 | [H]時間 |
原価センタカテゴリ | [1]製造 |
初期配分値 | |
活動タイプカテゴリ | [1]マニュアル入力、マニュアル配分 |
配分原価要素 | [SXXXXX]変動労務費 ※登録方法:1-3.原価要素、原価要素グループ |
価格フラグ | [1]計画価格計算(活動消費量) |
活動タイプグループの登録:KLH1
登録の操作方法は、原価センタグループと同じ。
【起動経路】
SAPメニュー>会計管理>管理会計>原価センタ会計>マスタデータ>原価要素グループ>登録(Tr-Cd:KLH1)
テーブル
テーブルID | 内容説明 | 備考 |
---|---|---|
CSLA | 活動マスタ | 活動タイプのマスタ情報 |
CSSL | 原価センタ/活動タイプ | |
COKL | CO 対象: 活動タイプ制御データ | |
COEJL | CO 対象: 活動タイプの明細(会計年度別) | 計画トランデータの明細 |
COEPL | CO 対象: 活動タイプ用明細 (期間別) | 実績トランデータの明細 |
COST | CO 対象: 価格合計 | 活動単価の合計値 |
COSL | CO 対象: 活動タイプ合計 | 活動数量の合計値 |
SETHEADER | セットヘッダとディレクトリ | グループの基本情報ほ保持、SETHEADERTにグループのテキスト情報を保持 |
SETNODE | セットの下位レベルセット | グループの中にグループがある場合は、SETNODEで子グループの情報を保持 |
SETLEAF | セット値 | 末端のマスタを保持 |
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